信仰は楽観を生む

加藤一二三さん。「でも、負けた直後に、近い将来にたぶん名人になれるだろうという予感がしたんです。どうしてそんなに楽観的になれるのか。キリスト教の信仰と関係があるのかもしれません。信仰をするということは、神様を認める、つまり人間を超える存在を認めるということです。その神様の御手の中に生かされていると感じた時、人はすべてを神様に任せるという気持ちが起こってくるんです。そうなると誠実に毎日を精いっぱい生きているならば、たとえすぐに効果はなくても、いつか必ず神様が自分の希望とか願いを叶えてくださるであろう、と思えるようになる。神様から見て、その人にとって一番いいときに願いを叶えてくださるというのがキリスト教の信仰です。だから挫折とか失敗とか苦しみにやけっぱちにならないで、耐えていきましょうと」神仏に。