芸術の習慣

大江健三郎さん。「人間が永い時をかけて、経験を通して、その職業の根本にあるものをつくる。そこには、当の人間の意識的なもの、無意識的なものも、すべて参加している。科学者にはその研究を通じての、人格と切り離しがたいそれがあり、職人にもその仕事を通じてのそれがある。哲学者ジャック・マリタンは、こうしたものを人間が生きるうえでの習慣(ハビット)だと言っているのである。」我が仕事を通じて培いし根本とはなんぞや。