個としてのヒューマニティ

nakatomimoka2006-09-11

野中郁次郎さん。「組織で最善の振舞いを見いだす能力(フロネシス)を育むにあたり、知を共有する場づくりの次に必要なことは、個としてのヒューマニティ、いわゆる教養である。ダイナミックな文脈に応じて、絶えず最善の判断と行為を実践する、つまり状況思考を可能とするのは、個人のベースにある知、ヒューマニティである。これは哲学や歴史、文学や芸術などを通じて身につくものであろう。幾通りもの解がある中で、真善美や人間の本質を考え、複眼的な視点を持つこと、それが状況に応じた最適でダイナミックなバランス感覚に繋がるのである。」『人間力』という言葉が流行だが、このようなことを指すのだろう。ただ、それらに企業が金をかけることは、直接的効果が見えぬだけに難しい。文学や芸術の素養が企業内で活かせる日が来るか。