継続して自分の表現を

久石譲さん。「作曲家として最もプライオリティーを置いていることは何ですか?」と問われたら、僕は迷わず、「ともかく曲を書き続けること」と答える。ものをつくることを職業としていくには、一つや二ついいものができるだけではダメだ。生涯に一作であれば、誰でもいい曲がつくれる。小説だって書けるし、映画だって撮れる。必要最低限のスキルを身に付けて本気で取り組めば、どんな人でも立派な作品を生み出すことができる。だが、仕事は”点”ではなく、”線” だ。集中して物事を考え、創作する作業を、次へまた次へとコンスタントに続けられるかどうか。それができるから、作曲家です、小説家です、映画監督ですと名乗って生きていける。優れたプロとは、継続して自分の表現をしていける人のことである。」自分の表現を、継続していけるか。(福)