先の先を読め

nakatomimoka2008-12-09

樋口武雄さん。「厄年に私は大病に罹る。自分で寝返りさえ打てない。その時、『地位も名誉も要らぬ。自分の足でもう一度歩きたい』と思った。1ヵ月以上休んだあと、オーナーに『ご迷惑をおかけしました』と詫びに行った。『樋口クン、いい経験をしたな。人間、大病したら大きくなれる』とオーナー。確かにあれは貴重な体験だった。今、健康に感謝している。あの時オーナーから言われた『樋口くん、ひとつだけ注意しといたる。人間、病気すると気が弱くなる。気をつけろ』も脳裡にある。オーナーが晩年、私に言ったのは、『樋口クン、先の先を読め、先の先やぞ』であり、何度も何度も念を押された。自分の経験すべてを叩き込む中で、当社の『先』を私に託したのかも知れない」病気でもないのに、先の先どころか、先を読む充実感さえ、なかなか湧かない私。