自己の思想の向上を図るために、ものを考えるためには、「孤独」でなければならず、そのためには、できうれば一人で気を遣う必要がなく、思考の途中で邪魔されない、ことが必要である。場所の条件としては、（１）静かであること、（２）美しい場所であること、（３）眺めていて、あきない美しいものがあること、（４）非日常的な場所（見慣れすぎていないこと）である方がよい。この条件を満たしているのは、たとえば教会や庭のある寺院の縁側。こういう場所は、自ら得ようとしなければ、日常の中ではなかなか得られない。喫茶店・カフェではちょっと弱い。個室を持っていて、窓の外に絶景が拡がっているような場合は別だろうけれど。考える場所を得るために、どこかに出かけて見るか。たとえば京都の寺なんかにでも。［87-02-06］
