指揮者の究極の使命

nakatomimoka2010-09-20

大野和士さん。「日本の西洋音楽の水準は世界トップレベル。アマチュアの水準も高いし、国民の音楽文化の受容度も水準が高い。ただ、どれだけの人々が心から音楽を楽しんでいるのか。(略)私が尊敬する若杉弘先生の言葉のように、10年後に自分が何ができるかを常に考えていかなければならない。少なくとも人々の輪を今以上に広げていくことが大事です。そのためにも一流のプロとして勉強を続けるつもりです。演奏をしていると指揮者とオーケストラやソリストなど音楽家どうししかわからない、不思議な時間が訪れます。時間概念がなくなり、忘我というか法悦というか、『あちらの世界に行く』とでも言うべき瞬間があるのです。そんな瞬間を迎え、最終的にはそれを聴衆と共有する。それが指揮者の究極の使命だという気がします」そういう瞬間を、今一度。