遊び心と無用の用

nakatomimoka2011-01-12

益川敏英さん。「僕は面白ければ何でもいいと、いろんな研究テーマに”浮気”してきました。遊び心というのでしょうか。そういうムダなことはしない、というのが最近の若者の風潮ですね。短期的な成果だけを要求して、はたして本当に大きな仕事が出てくるのか、僕には疑問ですね。研究者は、遊ばせておいたほうが、大きな仕事ができるんですよ。『これは研究しても何も出てこないかもしれないが、自分は面白そうだからやってみたい』。そうした遊び心を許容することが大学には必要なのです。『荘子』に『無用の用』という言葉があります。役に立たないように見えて、実は真に有益な働きがある。僕はこの言葉が好きですね」湯川秀樹さんも27歳で『中間子理論』を発表するまでは論文を書かなかったらしい。無用ばかりは多かれども、さて、役に立つか。