突き抜ける人

nakatomimoka2011-11-23

内田樹さん。「卓越したパフォーマーに私達が敬意を払うのは、その高度な能力を鑑賞することを娯楽として享受できるからではない。日常的な感覚では決して到達できない境地に想像的に私達を拉致し去る『involveする力』に驚嘆するからである。あらゆる職業には、『これくらいでいいだろう』というラインがある。99パーセントの人間はそのラインを見つけるとそこに居着く。1パーセントの人だけが、それを超える。『そこまで行くことなんか誰も要求していない。今のままで十分じゃないか。これ以上自分に負荷をかける必要はないだろう』という制止の声を振り切って歩み続ける。その人達を見ていると、人間はどのような職業の、どのような知識や技能を通じても、『行ける所まで行こう』とすると、『向こう側』に突き抜けてしまうということがわかる」突き抜けて。