越えられない壁に勝つ

nakatomimoka2016-02-18

鈴木博毅さん。「紀元前506年、孫武の率いる呉は強国の楚と戦います。楚軍は柏挙という地で強固な陣地を作り、呉の軍勢を待ち構えます。ところが孫武は、強力な陣地を迂回して楚の首都を目指したのです。あわてたのは楚軍です。急遽、陣地から飛び出して呉軍のあとを追ったのです。大混乱で急いだため、楚軍は戦場についた時には疲労困憊でした。待ち構えていた3万人の呉軍は、20万人の楚軍を大いに打ち破ったのです。『敵が万全の態勢をととのえて攻め寄せてきたら、どうするか。その場合は、機先を制して、敵がもっとも重視している所を奪取することだ。そうすれば、思いのままに振り回すことができる。作戦の要諦は、なによりもまず迅速を旨とする。敵の隙に乗じ、思いもよらぬ道を通り、意表をついて攻めることだ』。相手の本丸を狙う戦略。