黒川伊保子さん。「その際に、ぜひ、やってほしいことがある。人生を味わう、『定点』を作ってほしい。定期的に身を置く、くつろげる場所を、『妻』以外に確保することだ。これは、第一には、傷ついた男性脳のため。男性脳は、意識の極座標原点をつくって、その『定点』に、繰り返し戻ることで、神経の安寧をはかっている。多くの場合、家庭や家族が、これを担っているのである。その『定点』が、つき放しにかかってくるので、男性脳は強いストレスを感じてしまうのだ。心おきなく通える居酒屋、碁会所、業界の会員制倶楽部……昔から男性たちは、家庭以外の『定点』を作ってきた。二つ目の定点を持てば、逆上するほど、神経がやられることがなくなるはずだ。外に持てないなら、書斎やオーディオルーム、ガレージなど、趣味の時空を確保してほしい」定点。
