権藤博さん。「私が監督になった時も、選手をとにかく自由に暴れさせよう、ということしか考えなかった。こうすれば勝てる、というものはなかったけれど、監督としてこれだけはやっちゃいけない、という『べからず集』は持っていた。投手のプライドを傷つけるような交代や、選手をとっかえひっかえするようなのはNG。いろいろな監督に仕えて、学んだことだ。監督の一番の仕事は作戦ではなく、誰を使うか決めること。各球団ともそんなに戦力に差があるわけではなく、そこが勝負の決め手になる。監督のセンスが表れるのもそこだ。誰が何といおうと、自分の信念に従えばいい。そしてグラウンドに送り出したら、選手に任せること。選手が色を出せば、野球は面白くなる。強さと面白さは両立しないと思われがちだが、面白ければ強くなるのだ」そうありたい。
