結は転のお導き

近藤康太郎さん。「転は、年とともに進化、深化していかなければならない。転とは結句、問いを深くしていくことだ。これ以上は考えられない。これは、自分の知る限り、新しい考え方だ。誰も示していない、ものの見方だ。そういう、岩盤にコツンと音がするまで問いを掘り進める。しかし、そのコツンとする岩盤の場所は、自分の年齢と共に、深まっていかなければうそなのだ。さて、起承転結の、結には何を書けばいいか。考え抜かれた転によって導かれた文章を書くのである。書き始める前に結が<あった>わけではない。書き始めるまでは自分でさえ考えていなかった文章が、指の先から出てくるはずだ。結論は書き始める前に自分にもわかっていない。そこが、文章を書くことの急所だ。結論は、常に、すでにあるのではない」書いているうちに、導かれることがら。