近くにいる人に似る

中野信子さん。「どうして、人はいつも近くにいる人間に似てしまうのでしょうか。これは、脳の中のミラーニューロンという神経細胞が大きく関係しているのではないか、といわれています。自分が運動を行ったときに活性化するのですが、ほかの人の運動を見たときにも活性化します。例えば自分の手が何か掴んだ時だけでなく、ほかの人がモノを掴むのを見たときにも活発化する。他人の動きを、鏡に映る自分の動きのように感じて活性化するためミラーニューロンと呼ばれています。特に注目されているのは、この細胞が他人の行動意図や目的を理解して反応するところ。運のいい人とできるだけ一緒にいるようにして、その行動をよく観察するのです。すると、まるで運のいい人と同じ行為をしているかのごとく、自分のミラーニューロンが活発化します」運をまねる。