貌言視聴思

栗山英樹さん。「日常生活や周囲の人々との関わりのなかで、『五事を正す』ことができれば、他にはもう何もいらないぐらいでしょう。『貌』は風貌、容貌、美貌などの単語で使われ、『なごやかな顔つき』を意味します。私のイメージでは、『和やかさ』は慈しみの表情に溢れています。この人が幸せであってほしいなと、温かく見守るような表情が思い浮かぶ。その表情を見た周りの人は、何だか胸が温かくなったり、不安な気持ちがやわらいだりする。私はスポーツ紙の記事を気にしません。内容よりも気になるのは写真でしょうか。表情が気になるのです。ある日の記事で、主審に選手交代を告げる私の写真が使われていました。表情がとても厳しいのです。この時の私は、周囲を息苦しくさせていたと思います。五事の『貌』を正すことができていなかったのです」和やか。