相互独立的自己観

内田由紀子さん。「相互独立的自己観とは、①人は他者や周囲の状況から区別された属性によって定義される『主体性』を持った実体であり、②人の行動の原因となるのは内部にある属性そのものであり、③対人関係は互いの相手に対する関心や、向社会的動機づけに基づいた行動や、周囲へのコントロール欲求によって築かれているというモデルである。このような自己感においては、個人は高い自尊心をもった主体で、それを周囲に対して表現するものであるとされる。よって個人が社会的に適応するためには、自分のなかに望ましい属性があることを確認して、『誇り』をもってそれを表現していくことが必要となる。この傾向は、結果として他者から受ける『称賛』により、さらに強まっていく。こうした経験を通し『自己の独立』にまつわる価値観が生まれていく」主体性。