幸福感の定義の背景

内田由紀子さん。「従来の心理学の理論においては、主体的幸福感とは自らの属性・状態・環境に対する肯定的な認知的・感情的判断とされてきた。つまり、自らの中に『良い』と評価されるような事象が多く存在していることが幸福を感じる条件となる。このような幸福感の定義の背景には、人とは個人の持つ内的属性(自分の能力や性格、学歴や職業などから得られる経験なども含む)によって定義されるものであり、幸福感を得るためには個人内の属性の価値を最大化し、評価することが必要であるという北米の個人主義的な人間観・幸福感が存在している。では、果たして幸福についての前提(幸福感)は北米以外の文化にも適用されるのであろうか。『幸福感』とそれに付随して人が感じる『幸福感』は文化にかかわらず一様なのだろうか」背景となる文化と幸福感。