五十の手習い

本田宗一郎さんがこういうことを書いている。「五十の手習いという言葉を裏返していえば、五十、六十になったら、もうなにも出来ないということだ。」厳しい言葉ではあるが、確かに本質はついている。いや、余暇や引退後に例えば囲碁であるとか、絵画であるとか、俳句であるとか、楽器であるとか、写真であるとか、そういうものの技量を向上させて時間を過ごそうかしらん、などと一般的な考えをしていたものの、つまるところ五十からでは駄目なのだ。では、今のうちにはじめるかといっても、やはり仕事が中心の時期というのはあるのであって、あまり手を出そうという気にもなれない。もともと好きなものならばもう既に「手習って」いるはずなのだ。皆さんは如何?