中村邦夫さん。「特にてこずったのはOBでした。今になってみんなに言われるのは、『あの時、中村さんはブレなかった』ということです。ブレない拠り所となったのは、創業者の言葉ですね。私は社長に就任した際、『創業者の残した経営理念以外はすべて変える』と宣言しました。そして、一番変えにくい所から変えていきました。例えば、事業部制がそれです。創業者の本を読むと、『日に新た』という言葉で、『経営理念以外で変えてはいけないものはない』と言ってるんです。創業者は『僕は朝令暮改どころか朝令昼改でいいくらいだと思っている』と答えている。つまり、『日に新た』というのは、『時代にあわないものは変えなければいけない』『イノベーションを継続して起こしていくことが必要だ』という意味なのです」しがらみを断ち切って。
