神話の二つの目的

nakatomimoka2012-02-03

ジョーゼフ・キャンベルさん。「古代神話は精神と肉体を調和させるために作られたものです。神話や儀式は精神を肉体に適合させ、生活方法を自然が定めた道に引き戻す手段です。人間の発達段階は、現在でも古代でも変わりはありません。子供の頃、人は規律の世界、服従の世界で育てられ、他人に依存して生きる。成年に達すると、その全てを変え、他人に依存するのではなく、自己に責任を負い、主体性を持って生きなければならない。その関門を抜けられぬなら、神経症に陥る基本原因ができてしまう。そして、自分の世界を確保した後に、その世界を譲るという段階がやってくる。そして最終的には死という究極的な離脱。神話は二つの目的に仕えねばなりません。若者を自己の世界での生活に導き入れることと、その世界から離脱させることです」神話の力で。