橘玲さん。「ぼくたちは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない。進化心理学では、ぼくたちの脳は進化適応環境（大雑把には狩猟採集の石器時代）に最適化されていると考える。社会環境はものすごい勢いで変わっていくけれど、進化のスピードはおそろしくゆっくりだ。（略）自由と平等は、近代を支えるふたつのイデオロギーだ。それは進化論的な整合性があったからこそ、普遍の価値として広く認められた。でもぼくたちは、自分と相手が平等であるべきだと思いながらも、相手の支配を受け入れなくてはならないようにプログラムされている。階層社会に組みこまれながらもそこに安住することはできず、常に自由を求めている。ひとは原理的に、自由も平等もどちらも手に入れることができない」そうなのだろうか。
