人間はなまけもの

nakatomimoka2014-07-24

千住博さん。「ある意味では、人間がよりなまけるための知恵を文明というのです。文明や技術というのは、より楽をするためにできたのです。けれど、その楽をすることによって、失うものも多いのです。例えば、筋肉。歩かなくなると、歩けなくなる。高度成長期の時代、何を人々は失ったか。このときからお金で計算できるものだけが価値があるということになっていく訳ですね。人間の知恵と政治と科学で、よりよい生活ができる。これが近代化ですから。そして、愛とかロマンとか、数式で割り出されないものが、価値のないものとされる。このしわ寄せで、現代は、人々の心が不在の殺伐とした社会になったのでしょう。人間というのはなまけものだから、どんどんボールをけらなくなっていってしまっているんです。これが文明の怖いところ」文明の危険さの中で。