アルコールは快楽

nakatomimoka2015-09-21

池谷裕二さん「酒は多幸感をもたらし、緊張感を解きほぐし、ストレスや不安を減らすことによって『脱抑制』をもたらします。実験ではアルコールを静脈内注射しています。これが実験のポイントです。通常ならば酒を飲んで楽しむものですが、この方法では嗜好の個人差が大きすぎて実験には不向き。さて、アルコールを注射したところ、目だった反応を見せる脳部位の一つに、『線条体』がありました。この辺りは快楽を生み出す脳部位で、『報酬系』と呼ばれます。即ちアルコールは『快楽』なのです。一般的にいえば、酒は『酔って感覚を麻痺させる』ための嗜好品という印象があるでしょうから『快楽』というイメージは湧きにくいかもしれません。しかしアルコールという化学物質は、脳の報酬系を活性化して、多幸感ひいては習慣性を引き起こします」酒を褒美に。