四オンスで千ポンドを倒す

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ジョッシュ・ウェイツキンさん。「推手の背後にある武術的哲学は、『四オンスで千ポンドを倒す』ことだという。例えば、チェンを押しこんだときの僕の手とチェンの手首の知覚できない程繊細な感触もこの『四オンス』にあたるものだ。この原理は、太極拳をしていると数えきれないほどさまざまな形で、時には身体的に、時には心理的に現れてくる。アグレッシブな力は虚に触れると勝手に自己崩壊する。そのわかりやすい好例は、チャーリー・ブラウンが走りこんでアメフトのボールをまさに蹴ろうとするその瞬間、ボールを支えてくれていたはずのルーシーがボールをさっと持ち上げてしまうあのお馴染みの場面だ。毎度毎度、気の毒なチャーリーブラウンは、自分の勢いの力の作用だけで宙に大きく身を投げ出される」オンスは16分の1ポンドなので四千倍。