享楽の適応

矢野和男さん。「リュボミアスキー教授によれば、幸せは、第一に、遺伝や幼児体験に影響を受ける。これは『変えにくい幸せ』である。この影響で、幸せのおよそ半分が説明できるという。第二の要因は、むしろ、『変わりやすい幸せ』だ。たとえば、宝くじが当たったりといった、外部から一方的に与えられる環境変化は、その直後に享楽的な高揚感を生むが、極めて短時間のうちに元のレベルに戻ってしまう。心理学者は、これを、『享楽の適応』と呼ぶ。これは一時的なものであり、長い目で見ると、その人の幸せには変化をもたらさない。幸せ全体への影響は、10%程度と推定されている。第三の要因は、努力や学習によって変えられる幸せだ。この幸せは、一種の能力、スキル、習慣として捉えるべきもので、この能力を習得するとこの幸せは持続する。40%程度」ふむ。