駆け出しの自分

三浦知良さん。「挑戦に足を踏み入れる度に、単身でブラジルに渡った15歳の頃を思い出す。いや、選手として生きている限り、いつだってあの駆け出しの自分に戻っている気がする。成功したいと踏み出した時点で成功は始まっているよと、かけられた言葉も蘇ってくる。活躍できるだろうか、できないかな。批判と称賛、どちらが待っているかな。不安と期待がない交ぜの渦中にいられるのは幸せなことだ。そんな感情とは無縁となりかねない年齢であるにもかかわらず。成功との言葉が意味するものは、FWなら『定位置を掴み得点して勝利をもたらす』だろうか。もし1分しか出場できずに終わったら、失敗とみなされるのかもしれない。だとしても、何か得るものを手に帰れるのならば必ず先々で生きてくる。選手として歩む僕の前に、失敗も何もない」あの駆け出しの。