アンカーをかける

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芝健太さん。「『五感で受け取る何らかの特定の情報や、ある行動』により『ほかの特定の行動や記憶、あるいは感情や衝動』が引き起こされる条件反射のようなものです。NLPではこのように、『情報(刺激)』と『反応(感情)』を意識的に結びつけ、役立出せるための状態を作る作業を『アンカリング(アンカーをかける)』といいます。このときの何かを引き起こすための外からの刺激を『トリガー(引き金)』、内部の反応をマーキングしたスイッチを『アンカー』、そしてその内部の反応を引き起こすことを『アンカーを発火する』と呼んでいます。アンカーをかけるには、まず、いま一番必要だと感じられる感情と同じ感情に満ちていたときの過去の経験を思いだします。この状態にしっかり入ることをインテイストといい、アンカーを作っていきます」発火作用。

潜在意識にダイレクト

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芝健太さん。「話し手は、聞き手が自分にとって最適な方法を選び取る手助けをするのです。そのようなミルトンモデルの言葉遣いは、意識(表層意識)の抵抗を受けることなく、潜在意識にダイレクトに働きかけます。そうすることで、聞き手の無意識の領域に潜んでいるリソースを有効に活用することができるのです。思考や行動のプロセスを名詞にして表現すると、具体的な情報が大幅に省略されます。例えば、問題、愛情、解決、体験、可能性などの名詞は、具体的に何を、どのように行ったり感じたりするかには触れていません。『問題の解決方法をあなたは知っているはずだ』のように、具体的にどのような内容か言及していない表現は、聞き手が自由に解釈することができ、無意識のうちに自分にとって最もしっくりくる意味をその言葉に与えるのです」なるほど。

基底核は成長する

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池谷裕二さん。「赤ちゃんの脳はおおよそ400グラムぐらい。それが成長と共に大きくなって、だいたい18歳ぐらいまでには大人の脳のサイズになって、それ以降は安定します。うまれてから3倍ぐらいの大きさになっています。ただし、それ以降でも、一部の脳部位はまだまだ成長することが発見されました。ひとつは前頭葉で、もうひとつは基底核だったのです。ということは、私たちが学習したり、人生で経験したりすることの意義は、基底核、つまり『直感力』を育むという側面もあるのではないか、と私は思いたいんです。孔子が40で惑わなくなるということは、40歳ぐらいから、『直感』が盛んに働き始めるということを意味しているのではないでしょうか。もっとすごいのが70歳ですね。思うままに行動して節度を外すことはないと言っているんです」矩を。

いつも喜んでいなさい

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阿川佐和子さん。「神様といえば、クリスチャンの中・高校に行っていたので、好きな言葉は、『常に祈りなさい。いつも喜んでいなさい。すべての人に感謝しなさい』という3行なんですが、最近になって理解が深まったというか…、ああ、これは本当に大事なことだと思うようになりましたね。些細なことにも喜び、感謝し、おもしろがっている人のそばには誰しも寄りたくなりませんか。私も”明るい窓辺に人は集い、花も咲く”と信じて、時々怒りつつも笑いながら暮らしていきたいですね。いくつになっても人と触れ合ってはいたいですね。性別に関係なく、相性、感性、もっている世界、すべてを含めて”あ、この人と今、出会ったぞ”と感じる瞬間の喜びはまだ欲しいし、これまでの長年の友人たちとの付き合いも大切にしていきたいですね」いつも喜んでいよう。

働くことへの違和感

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泉谷閑示さん。「『高等遊民』代助の感じていた『働くこと』への違和感とは、いったい何であったのでしょうか。本来は人間的な手応えを得られるはずの『仕事』というものが、いつの間にやら『労働』というものに吸収合併され、すっかり変質してしまったということ。そして、『労働』こそが価値を生むものであるという『労働価値観』が社会経済の基本的価値観となってしまったこと。さらに、古来は最も価値あることとされていた静かな『観照生活』の意味はすっかり忘れ去られて、単に怠惰で非生産的なものとしてしか捉えられなくなってしまったこと。また、ひたむきに『天職』を遂行する事が『世俗内禁欲』という徳のある生き方であるというプロテスタントの価値観が出発点になって、『労働』して稼ぐ事こそが善行であるとされるようになったこと」観照

ダメ出しの秘訣

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黒川伊保子さん。「女性にダメだしをするなら、その場で、が一番。結果がダメだったときのダメ出しは、いくらでもOKだ。結果が悪かったときの女性脳は、プロセスから『負』の知を探している。ダメ出しをすると、『なるほど』と素直に受け取って、感謝してくれるくらいだ。男性脳はゴール指向型なので、成果主義。結果が悪かった時は、モチベーションどころか免疫力までぐんと下がっている。このため、結果が悪かった時に、ダメ出しをされるとかなりつらい。逆に、結果がよかった時なら、アドバイスも素直に入る。という訳で、女性にダメ出しをするなら、その場で率直に、または、結果がダメだったときに。過去の一点を否定することで、すべてがひっくり返ってしまうのは、プライベートでも同じ。女性に『今だからいうけど』は、絶対に言ってはいけない」うむ。

因果関係がなくても

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芝健太さん。「催眠言語『ミルトンモデル』を使うと、相手の潜在意識にダイレクトに働きかけることができます。セラピストのこのような言い回しは、ミルトンモデルを具体的に応用した例です。『いま、あなたは私の声を聞いています。そして、呼吸がとても穏やかになっていくのを感じています。』この言葉を聞くと、クライアントの呼吸は自然と穏やかになっていきます。実は『声を聞いていること』と『呼吸が穏やかになっていくこと』の間には、とりたてて因果関係はありません。にもかかわらず、『そして』という接続詞で繋ぐことで、クライアントは『将来起こってほしいこと』を抵抗なく受け入れることができます。ミルトンモデルは、言葉を意図的に曖昧に使います。話し手の言葉が、聞き手にとって最適のメッセージとなって伝わるのです」わざと曖昧。