絵の力 

最も好きな絵はと聞かれるとゴッホの「星月夜」ということになる。ニューヨーク近代美術館にあるこの絵をはじめて見たとき、何ともいえない不思議な感じがした。絵がエネルギーをもっているように感じたのである。以来、ポスターを部屋に貼ったりして飽きずに見ている。樋口廣太郎さんが、気合いを入れる時には激しい絵を、落ち着きたい時には静かな絵を見る、と書いておられたが、動かない絵にも力があるように思う。