自分のペース

「かえってね、頭が良くて、何でも飛びついていける人はね、小賢しい仕事はどんどんできるわけだけどさ、ほんとうの独特のもの、自分だけのものっていうのが出てこないよね。ほかの人と比較して誰がどうしたから自分もどうのこうのというような態度というものは、ともすれば小賢しい方へいっちゃうわけだ。結局自分だけのもの、ほかの誰にもないってものを作れない。ともかく自分のペースで進んでいってね、そこになんとか自分独自のものを築いていくほうが、結局長い目でみると得なんだけどね」数学者広中平祐さんの言葉。成果の出ない自己流の期間のつらいこと。