2種類の競争

花王常磐文克さんの97年のインタビューから。「僕は心底、競争相手がどう出るかといった発想はないです。競争には2種類あり、一つは相撲のように相手を倒した方が勝つもの。もう一つは音楽コンクールのように聴衆をいかに感動させるかの競争です。我々は後者の競争をしているんだと社内で言ってきた。常に消費者の方を向いて競争しなければいけないと。消費者のニーズを含めて環境は日々変わるから、それに合わせて毎日打つ手を変える必要があると言ってきたんです。」ビジネススクールで教わったのは競争相手を常に考えることであったように思う。花王だからできるある種の横綱相撲なのか。消費者だけを愚直に向いていれば"勝てる”のか。ソニーのように他の動きは意識したうえで、あえて異端児の戦略(ライクノーアザー)をとるのか。