沿いつつずらす

nakatomimoka2016-12-15

齋藤孝さん。「コミュニケーションの秘訣は、『沿いつつずらす』ことにつきる。これは私が標語化して、キャッチフレーズのように使ってきた言葉だ。人と対話する時、相手に沿った話をしないと乗ってこない。しかし沿っているだけでは話は発展しない。沿うことを前提とした上で、角度をつけて少しずらしていくのが私が経験的に得たコミュニケーションのコツである。この経験の背景には身体の技法の訓練がある。たとえば武道ではいきなり相手を倒すこともあるが、まずは相手の動きに沿い、その動きを利用して間合いをとりながら身体をずらして技を決める。相撲の上手投げや下手投げも、相手の動きをまず自分の体に吸収して沿っておく。2人の体が1つになる瞬間がある。そこからまた自分の体の方向性をずらしていくと技が決まりやすい」対話も武道もの極意。