考え方に合ったシステム

キヤノン御手洗さん。「そういったことをしたのちに、パソコンをはじめ大小交えて7つの不採算部門を閉鎖しました。年間約750億円の売り上げを失いましたが、同時に、そこから出ていた260億〜300億円の赤字も消えました。不採算部門が完全になくなりました。次にしたことが、P/L、つまり損益計算書重点の経営からバランスシート重点の経営に切り替えるために、キャッシュフロー・マネジメントを導入しました。お金の流れで物事を見ていこうという考え方に変えたわけです。初期の財務体質の改善というものは一応終わりましたが、よく考えてみると、考え方を変えるということと、新たな考えに合ったシステムに変えるということがいかに大事かということを体験したような気がします。」あまたのしがらみを切って、撤退が決断できるように。