将来から今を見る

技術経営教育センター代表の山之内昭夫さんは技術経営を考える視点として「IN-OUT」と「OUT-IN」の2つがあるという。「IN-OUTの視点」とは現在時点から将来(3〜5年)に向けて行動するものであり、現在の問題解決に重点が置かれ、未来構想が不在となってしまう。それに対して「OUT-INの視点」は未来に向けて(10年〜20年)、今の行動を選択するというもの。企業の経営構想の実現に向けて布石を打ちつつ進み、現在の課題をその中に包み込むのだという。我々はどうしても「IN-OUTの視点」でしか物事を見られないものではあるが、将来から今を見るというのは「どこにいこうとしているのか」と「今どこにいるのか」を考え、「どうやってそこにたどり着くのか」を考えるロードマッピングと同じであろう。未来を現在に繋げるその見方を我も。