戦略的な思考が人を導く

カルロス・ゴーン氏「フランソワ・ミシュランが米国に進出したのは、戦略的な考えがあってのことでした。『最初の数年は負債を負い、あまり成果はあげられないだろう』などという中途半端な気持ちからではありません。『もしここで米国に進出しなければ、ミシュランは決して強大になれないだろう。どんなことをしてでも、北米をミシュランの大きなマーケットの一つにしなければならない』と、そう考えたのです。アジアに進出した時もそうでした。戦略的な考えが人を導くのです。戦略は、手元にある手段や自由に動かせる人員に基づいて決定するのではありません。反対です。このことについて、ミシュランはこう言っています。『考えた末に、私はこう確信した。だから、それを実行するために、必要な準備を整えなければならない』」先に戦略あり。