自利と利他は車の両輪

加護野忠男さん「本当に大きな利益を上げている企業は、利益よりも利他を大切にしている。利他を標榜するから利益が得られるのである。逆に利他を志向している企業でも、利益に対するこだわりがある。利益は、ほかの人々に対する支払い義務を果たしたあとに残るものであり、利益があがるというのは、ほかの人々への義務をきっちりと果たしているということを意味している。また、利益を考慮して判断を行えば、合理的な判断を行うことができる。自分たちの利益を考えた行動は、慈悲の気持ちで行う行動よりもより強い。だからこそ、利他を続けることができる。利他のためには自利も不可欠なのである。このように考えれば、自利と利他は、対立するのではなく、支えあうもの、車の両輪だといえるかもしれない」利他こそが、自利につながっていのである。