宿命は構築するもの

nakatomimoka2011-07-10

内田樹さん。「そういう『想像のストック』はたちまち膨大な量になる。そして、ある日、『それと同じこと』がわが身に起きたときに私たちは、『宿命の手に捉えられた』ことを確信するのである。そのようにして、少年少女のときに具体的に妄想したことは高い確率で実現することになる。ことの順序を間違えてはいけない。想像したことが実現するのではない。想像していたからこそ、実現したことがわかるのである。真理というのはあらかじめ存在するのではなく、構築するものなのである。宿命もそうである。それは自由に空想する人の身にのみ到来するのである。そして、人間がそのパフォーマンスを最大化するのは、『私はいま宿命が導いた、いるべき場所、いるべき時に、いるべき人と共にいる』という確信に領されたときなのである。」想いを、膨らませて。