型から入れ

nakatomimoka2013-10-17

田中得夫さん「ロレックスが出資する東京ウオッチテクニカムという学校があります。世界に通用する高いレベルの技術者を育てることが目的で、“スイス時計技術の真髄と哲学を伝える”を理念に掲げています。そこでは、わずか12名の入学生に対し、まず60種類の工具が与えられます。作業台のどの引き出しに、どの工具を、どのように入れるかから始まり、使い終わった工具は、その通り後始末することから教えられます。一人一人に雑巾が渡され、雑巾の絞り方、さらに挨拶の仕方、歩き方まで、入学当初は徹底的に教育するということです。世界に通用する時計職人になることと、雑巾の絞り方、歩き方等に何の関係があるのかと思いたくなりますが、この教育法は、日本で長年、古典芸能、武道等の世界で『型から入れ』として行われてきたものです」まず、型から。