工藤公康さん。「真のプロフェッショナルであれば、次の年は一段と自分の力をレベルアップさせる必要性を痛感しているものです。私は、最優秀防御率、最多勝、リーグMVP、日本シリーズMVPという『いい成績』を残せた時ほど『不安』になっていました。だから、『MVPになったからパーティーを開きましょう』というお誘いを受けても、断り続けました。いい成績で浮かれているようでは、先が見えるからです。また、35歳、40歳、45歳と年々回復力を失って衰えていく肉体に、今までと同じことをしていたらダメだという想いを強くしていきました。私は不安だったからこそ、自分の身体と、自分の心と対話してきました。『今の自分に何が必要かを必死で考える』。その積み重ねが長く現役生活を続けられた大きな要因だったと思っています」何が必要か。
