三不幸と三不祥

nakatomimoka2014-05-03

安岡正篤さん。「伊川先生言う。人、三不幸あり。少年にして高科に登る、一不幸なり。父兄の勢によって美官となる、二不幸なり。高才あって文章を能くす、三不幸なり」というのは、人間でも動物でも、本当に大成させるためには、それこそ朱子の序文にあるとおり、『習、知とともに長じ、化、心とともに成る』という長い間の年期をかけた修練、習熟というものが要るのであります。特に幼・少年時代というものは、できるだけ本人自身の充実・体制に力を注いで、対社会活動などは避けた方が良いのであります。『荀子曰く、人に三不祥あり、幼にして而もあえて長につかえず。賤にして而もあえて貴につかえず。不肖にしてあえて賢につかえず。是れ人の三不祥なり』人はみな愛だけを説いて、敬を忘れている。愛するだけでは人にはならないのであります」なるほど。