孤独の価値

nakatomimoka2015-10-18

森博嗣さん。「創作、研究、無駄な行為、というものが、孤独を受け入れる、あるいは孤独を愛するための手法だと紹介したが、これらに共通するものは何だろうか。創作も研究も、今すぐ食べることには無縁である。つまり、生きること、生活からはほど遠い。いうなれば、『生物としては無駄な行為』なのだ。本当は無駄ではない。創作は、豊かな社会では人々を満足させる機能がある。研究も、将来的には人類の生活を支えるかもしれない。しかし、今すぐにそれがなくても良い、という性質のものである。しかし、無駄なものに価値を見出すことが、その本質であり、そこにこそ人間だけが到達できる精神がある。孤独が教えてくれるものとは、この価値なのだ。それは、まぎれもなく、貧しさとは正反対のものであり、豊かさの中でしか見つけられない」孤独と向き合うこと。