藤本義一さん。「子供の心をどっかに持った奴には不思議と人が集まります。なぜかわかる？ 自分の子供の頃を思い出したらいいんですよ。見るもの、聞くもの、すべて面白かった記憶はありませんか。要するに子供の頃ちゅうのは、毎日が面白くて、毎日が発見なんですな。好奇心も旺盛だし、冒険心もある。山のむこうはなにがあるのかと、空想する力もあるんですな。自由自在で、奔放な想像力がある。それが童心ちゅうやつです。そういう純粋な子供の心を持った人間には魅力がある。人が寄ってくるのは当たり前やな。子供心を失い、精神がやせ細っていくちゅうのは結局、諦めてしまうんやろな。だから子供の頃、しょっちゅうあったでしょう。ドキドキと心が揺れ動くという体験。それを得るためには、いまの環境から一歩外へ踏み出すしかないんです」一歩外へ。
