脳は物語を語る臓器

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玉樹真一郎さん。「脳は物語を語る臓器だと言えます。目・鼻・耳といった無数のセンサーからかき集められた断片的な情報を統合し、これまでの人生と照らし合わせながら『結局の所、目の前で起きているのは何なのか』という意味を推測し、文脈を繋ぎ、あなたの人生という物語を語るナレーター……それが脳の本能的な役割です。そんな物語る本能を、ゲームはうまく利用しています。先にあげた『環境ストーリーテリング』は断片的な情報をバラバラに伝えるという手法でしたが、これも物語る本能を刺激するための伝え方のひとつ、というわけです。環境ストーリーテリング、テンポとコントラスト、伏線。これら3つのモチーフはすべて、プレイヤーが持つ物語る本能を刺激します。五感と思考を駆使して物語を語るのは、脳にとって充実した体験なのでしょう」物語。