玉樹真一郎さん。「この実験のポイントは『穴は埋めたくなる』という私たちの習性です。穴を埋めたい、全体を美しく整え、完成させたい……そんな気持ちを抑えるのは難しいものです。裏を返せば、穴さえ認識できればいいのです。穴があれば埋めたくなる、いや、埋めてしまう。例え穴が何個空いていたとしても、最終的にすべての穴が埋められた全体像が得られるのなら、何度でも埋めてしまう。そんな心理を利用したゲームの体験デザイン、それは……収集という体験デザインです。たいていのゲームに採用されているほどポピュラーなデザインですが、それもそのはず。収集という体験ほど、プレイヤーを成長させるのに都合がいい体験デザインはありません。収集している間、プレイヤーは同じような体験を何度もくり返し、自然と成長してくれるからです」収集。