不安はアラーム

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鈴木祐さん。「人類の進化の中で、『不安』はどのような役割を果たしてきたのでしょうか? 結論から言えば、不安の機能は『アラーム』です。まだ正体があきらかではない生存の危機を察知し、事前に対策を取れるようにアラームを鳴らすのです。不安がなければ人類はほどなく絶滅にいたったでしょう。いっぽうで、『喜び』や『楽しさ』といったポジティブな感情がなくても、すぐに生存の危機には結びつきません。心理学の世界では、『ポジティブな感情よりネガティブな感情のほうが強度が強い』という現象が昔から確認されてきました。ポジティブとネガティブの不均衡は、古代の環境では良い方向に働きます。ところが、不安の質が変わった現代では、かつてはうまく働いた機能が動作せず、あたまの中で非常ベルが鳴りっぱなしの状態になってしまいます」3倍は。