斉須政雄さん。「つまり、人生に近道はないということです。回り道をした人ほど多くのものを得て、滋養を含んだ人間性に辿りつく。これは、ぼくにとっての結論でもあります。技術者としても人間としても、そう思う。若い時は早くゴールしたいと感じていることでしょう。じれったい程に。ぼくもかつてはそうでした。でも、早くゴールしないほうがいいんです。ゴールについては、いい悪いがあるから。成功を手にしたいというのが人間として当然あり、しかし人は成功を手に入れたとたんに厄介なものを抱えることも確かです。ただ、成功を目指して奮闘している時の自分はすばらしい訳で……。ゴールとスタートの表裏を持つ生き方を学べるといいなぁと思っています。ゴールに至ったら最高だけど、至った後にもスタートした時の気持ちを持っていてほしい」深い。