退屈は忌避反応

オリバー・バークマンさん。「退屈がつらいのは、目の前のことに興味がないからではない。退屈とは、『ものごとがコントロールできない』という不快な真実に直面したときの強烈な忌避反応だ。退屈はいろんな場面でやってくる。困難なプロジェクトに取り組んでいる時、日曜日の午後に何もやることがない時、5時間ぶっ続けで2歳児の相手をしなくてはならない時。どんな場面にも共通しているのは、自分の有限性が目の前に突き付けられているという事実だ。物事は理想的ではない形で展開していく。僕たちにできるのは、その事実を受け入れ、現実に身を任せることだけだ。そんな現実を見たくないから、僕たちはオンラインの世界に逃げ込んでニセモノの万能感を得ようとする。ネットで時間をつぶすのはとくに楽しいわけではないけれど、楽しいかどうかは関係ない。何物にも束縛されないという幻想が、有限性の痛みをやわらげてくれれば充分だ」有限性