嫌な現実から逃れたい

オリバー・バークマンさん。「僕たちの邪魔をするのは気晴らしの対象ではない。嫌な現実から逃れたいという、僕たち自身の欲求だ。気晴らしへの欲求をすっかり消滅させる方法が存在するとは思えない。僕たちにできる最善は、不快感をそのまま受け入れることだ。重要なことをやり遂げるためには、思い通りにならない現実と向き合うしかない。その事実を受け入れ、覚悟を決めるのだ。解決策がない、という事実こそが、ある意味で解決策だと言えるかもしれない。ヤングが高野山の修行で見出したのは、現実から逃げるのをやめれば苦痛がやわらぐという事実だった。現実逃避をやめて、凍てつく水をしっかりとその身に受け止めたとき、それまでの苦痛は消え去った。嫌だという気持ちよりも、今ここで起こっていることに注意を向けることができたからだ」覚悟。