世俗的な見返り

アーサー・ブルックスさん。「トマスも仏陀も、世俗的な見返りそのものが悪だと言っているわけではありません。むしろ、世俗的な見返りは使い方次第では大いに善になります。お金は社会を機能させ家族を養うのに欠かせません。権力は他者を支援し伸ばすために使うこともできます。快楽は生活を活気づけます。名声を活かせばモラルを向上させる活動や思想に注目を集められます。しかしそれらに執着すると、つまり人生の関心が世俗的な見返りに集中し、それが手段でなく目的になってしまうと、問題が生じます。世俗的な見返りからは、深い満足は得られません。私たちは第一の成功曲線では世俗的な執着を追い求めます。死ぬほど働いて手のひらをすり抜ける満足をつかみ取ろうとします。第2の曲線に飛び乗るにはその執着を削らなくてはいけないのです」執着を。