アリストテレスの友情論

アーサー・ブルックスさん。「アリストテレスの説では、友情は一種の梯子で、低いものから高いものまで存在します。感情的絆が最も弱く、友情の恩恵も最も低い最下段は、利便性に支えられた友情で、『取引の友達』に該当します。この場合の友情は手段であり、仕事の成功など、相手の達成したいことを助け合う関係です。中断に位置するのが、快楽に支えられた友情です。一緒にいて楽しい、面白い、美しい、頭がいい、など、好意や憧れによってつながっている友情です。相手の人となりで好きなところがあるものです。手段であることに変わりはありません。最上位に位置するのは、アリストテレスが『完璧な友情』と呼ぶもので、互いのウエルビーイングを願い、両者の利益を超えた善や美徳を共に目指せる友情です。本質的で、手段ではありません」友情。