2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧
高橋俊介さん。「ネガティブな感情は何の役に立つのかという問いには、実は簡単に答えられます。例えば原始時代、人間が草原で腹を空かせたライオンに出くわしたとする。もちろん、人間の側はやばいと思うわけですよね。で、そう認識した途端に、恐れという…
高橋俊介さん。「一瞬の激情に身を任せるのではなく、自分が今どういう感情を抱いているか、それを上から見下ろすようにモニターできれば、当然その感情を制御することができる訳で、また自分の感情を制御できるならば、自分を動機づけ今やるべき仕事に精を…
高橋俊介さん。「この印象的な出来事がゴールマンをしてIQとは異なる種類の知性の探求を流したと。で、実際に調べてみると、やはりIQというのは人間の知性の一面しか測定してないということが明らかになります。つまり、高いIQはその後の社会的成功とか幸福…
高橋俊介さん。「ゴールマンが、感情的・情動的知性の重要性に気付いたのは、ある偶然の出来事がきっかけでした。8月のこと、猛暑のニューヨークで仕事帰りにバスを待っていたゴールマンは、そのあまりの暑さにうんざりしていました。ところが、ようやく到着…
高橋俊介さん。「ただ、楽観主義で事を行った結果引き起こされる事態が然程深刻なものでない限り、楽観主義であったほうが良いということは確実に言える。例えば、アメリカの大統領選挙戦を見ると、確実にポジティブな候補者が勝っている。だから、選挙戦中…
高橋俊介さん。「ダイアーは、人間の能力に大した差などないと主張しています。時間さえ充分にかければ、誰でもどんなことでもマスターできる。だから「私は算数数学の勉強に充分な時間を割かなかった」というのは正しい言説かもしれないけれど、「私には算…
高橋俊介さん。「では、世間のことを気にせず、自分本位に生きるにはどうしたらいいかということになってくるわけですけど、そこでダイアーがまず強調するのは、「今、この瞬間を生きろ」ということ。ダイアーが見るところ、人間というのは過去を悔やむか、…
高橋俊介さん。「幸せになりたかったらカオスに身を委ねるのではなく、そこに意味を生み出しましょうと。つまらない仕事と思っているのは、あなたがその仕事をカオスに委ねているだけ。平凡な結婚生活だと思っているのは、その結婚生活をカオスに委ねている…
高橋俊介さん。「ベルトコンベアを使った組立作業といった単純作業でさえも、やりようによってはフローする作業作業に変えることができる。どういう手順でやれば最も効率よく組み立てられるか、などの自分なりの目標を持ち込めば、そういう作業ですら一つの…
高橋俊介さん。「じゃあ旅行へ行くのは? 豪華なレストランで食事をするというのは? まあ普通の人に思いつく気晴らしというのはだいたいこんな感じでしょうけれども、先ほども述べたように、これらの娯楽的な活動はそれがいかに楽しいものであったとしても…
高橋俊介さん。「ごく普通のサラリーマンの生活を想像してみる。彼/彼女は会社に行って、好むと好まざるとにかかわらず、その都度会社から割り振られた仕事をし、仕事が終われば、満員電車に揺られて家に帰ってくる。帰宅後は もう疲れてしまって、自分の趣…
高橋俊介さん。「あと、自分がやっていることに対する適切なフィードバックがあることも必要です。 例えば、一生懸命に顧客サービスに努めた結果、お客さんから「あなたのサービスは最高だ。また来るよ」と言ってもらえたら、それはその人の行動が目標に適っ…
尾崎俊介さん。「たとえば、映画好きな人が面白い映画を2時間、無我夢中で楽しんで、ああ面白かった、というだけではフローになりません。その過程を通り過ぎたことによって人間的に成長することがフローの条件なので、ただ娯楽を消費しただけの映画鑑賞は…
尾崎俊介さん。「で、チクセントミハイは、どういうときに人は幸せになるかということを考えて、彼なりの結論を得た。それによりますと―ここがマズローと違うところなのですけど―本当の幸せというのは、達成するものではないと。目標達成した瞬間にだけ訪れ…
尾崎俊介さん。「なるべき自分になんとしてもなる、という欲求。これが満たされれば、その人は人間が抱きうる全ての欲を満たしたことになる。ただこれは、五つの欲求の中で一番弱い欲求ですから、この欲求を感じずに生涯を終える人も大勢います。ところが、…
尾崎俊介さん。「さて、生理的欲求が満たされ、安全よくも満たされた人にとって、次に来る三番目の欲求は何かと言いますと愛です。これは男女の愛のことだけを言っているのではなく、もっと広い意味での同胞愛のこと。要するに「仲間が欲しくなる」というこ…
尾崎俊介さん。「生理的欲求というのは、最低次の欲求であると同時に、最も強力な欲求ということになります。ところが、これもマズローの説の面白い所なのですが、欲求というのは一度満たされると、その時点で欲求としての力を失ってしまうんですね。あれほ…
尾崎俊介さん。「とにかくマズローは、しかるべき環境さえあれば、人間というのはそれぞれが内部に抱えている種を発芽させるようにして、自然に「なるべき自分」になっていくものだ、というふうに考えていたわけです。ではもう少し具体的に、人間というのは…
尾崎俊介さん。「人間の本質を知るためにはやはり人間を調べなければならないと、そう思ったわけ。さて、人間を対象に人間の本質を探る心理学ということになりますと、先行研究としてはフロイト流の精神分析学がどーんと存在しているわけであります。しかし…
尾崎俊介さん。「かくして若干の疑念を抱きつつも行動主義心理学を専攻したマズローは、1930年代半ばぐらいまでは優秀な若手研究者として業界内で少しは知られるようになり、やがてニューヨーク市立大学ブルックリン校に教授として招聘されます。この頃彼に…
尾崎俊介さん。「さてマズローは、心理学の「第三勢力」を築いたと言いましたが、では心理学の「第一勢力」と「第二勢力」というのは何なのか。心理学の「第一勢力」は「行動主義心理学」です。「行動主義心理学」を説明するのに一番わかりやすいのは、例の…
尾崎俊介さん。「しかし、マズローはこうした西欧社会の伝統にたてつくかのように、人間の本質を善と捉えた。どんぐりに充分な日光と光を与えれば、どのどんぐりも健やかに育って大きな樫の木になるように、人間だってさして問題のない環境の中で普通に育て…
尾崎俊介さん。「そんな不幸の研究を生業にしてきた心理学が、思い切って方向転換し幸福の研究に舵を切り始めたのは、1960年代に入ってから。「不幸の研究」から「幸福の研究」へのスイッチのきっかけとなったのは。アブラハム・マズローという心理学者の存…
尾崎俊介さん。「その現状に満足できないのであれば、思考の波動を変え、望ましい未来像を心に抱くことで未来を変えることは容易にできる。ただ、望ましい状況を宇宙に向けてお願いし、それが実現することを信じ、成果を受け取るだけ。この、「お願いする」…
尾崎俊介さん。「『ザ・シークレット』は、古今の引き寄せ系自己啓発本ライター達の言説を寄せ集めて編集した格言集のような本です。ただ、テレビプロデューサーの腕と言うべきか、ロンダ・バーンは盛り上げ方が抜群にうまい。読者の期待に応えるように、本…
尾崎俊介さん。「ただし、自己暗示をかけるにもコツがあって自分の希望をころころ変えてしまったのでは潜在意識を惑わせるばかり。タクシーに乗るにしても、行先をしょっちゅう帰ってしまったのでは運転手さんはどちらの方向に走ればいいのかわかりませんよ…
尾崎俊介さん。「マーフィーはしばしば潜在意識を庭に例えます。その庭は、あまりにも肥沃なので、ここに種をまけばその種子はたちまち発芽し、開花し、見事に実る。だからもし人が潜在意識という庭に自分の心からの願いを種として蒔けば、それは必ず実現す…
尾崎俊介さん。「ジョセフ・マーフィーはニューソートの思想家ですから、全能の神と人間は直接つながっているという考え方が彼の思想の大前提。ならば、神は私たち人間とどこで接触しているのか。そのことを考えたときマーフィーは、潜在意識に思い至ります…
尾崎俊介さん。「世間の常識とか他人の判断も、サイコ・サイバネティクスをうまく機能させられなくなる要因になるとマルツは言います。例えば、「そんなこと無理に決まってる、絶対失敗するさ」と言うような他人の考え方を、人は無意識のうちに取り込んでし…
林望さん訳/吉田兼好「人が死を憎むのであれば、生きていることを愛すべきであろう。それゆえ存命の喜びをば、日日に楽しまずにいてよいものであろうか。愚かなる人は、この生きていることの楽しみを忘れて、わざわざ骨を折って他の楽しみを追求し、生きて…